どのチケットを選ぶべきか
サン・マルコ広場美術館共通券(公式窓口)
一般€35、30日以上前のオンライン購入€30、割引€15
おすすめの方:早めに計画を立てられる方、オフシーズンに訪れる方
- ドゥカーレ宮殿
- ため息橋と新牢獄
- コッレール博物館
- 国立考古学博物館
- マルチャーナ図書館の記念室
ドゥカーレ宮殿:ファストレーン入場
€35〜
おすすめの方:ハイシーズン、週末、直前に決める方
- 優先入場
- ため息橋
- マルチャーナ国立図書館
ドゥカーレ宮殿:秘密の旅程ガイド付きツアー+行列スキップ
€40〜
おすすめの方:2回目の訪問、またはピオンビ・ポッツィ・拷問室を見たい方
- 秘密の旅程のガイドツアー
- 行列スキップ入場
- 武器庫と牢獄
- ツアー後は宮殿内を自由見学
ドゥカーレ宮殿&サン・マルコ大聖堂コンボ
€76.50〜
おすすめの方:午前中だけで広場の二大名所を回りたい方
- ドゥカーレ宮殿
- サン・マルコ寺院
ドゥカーレ宮殿のチケットは、ほとんどの旅行者が想像していない名前で売られています。公式チケットの名称は**サン・マルコ広場美術館共通券(Musei di Piazza San Marco)**といい、1か所ではなく4か所に入れる券です。ドゥカーレ宮殿(Palazzo Ducale)はその筆頭で、これだけでも料金分の価値は十分にありますが、残りの3か所は200メートルほど先に並んでいて、同じチケットで入れます。これを知らないばかりに、すでに手元にあるものに二重にお金を払ってしまう人が後を絶ちません。
チケットで実際に入れる場所
サン・マルコ広場美術館共通券では、ドゥカーレ宮殿、コッレール博物館、国立考古学博物館、マルチャーナ国立図書館の記念室の4か所に、それぞれ1回ずつ入場できます。コッレール博物館、考古学博物館、マルチャーナ図書館の3つは館内で1本のルートとしてつながっていて、セキュリティチェックはナポレオン翼の下にある入口で1回受けるだけです。
宮殿内の見学ルートには**ため息橋(Ponte dei Sospiri)と新牢獄(Prigioni Nuove)**も含まれています。橋を渡って牢獄側へ行き、独房まで下りてから、また橋を渡って宮殿へ戻る流れです。橋のための別チケットは存在しません。もし誰かが「ため息橋のチケット」を売ろうとしてきたら、それは別の何かを売りつけているのだと考えてください。
公式オーディオガイドのMUVEアプリは料金に含まれています。自分のスマートフォンで再生する仕組みなので、イヤホンを忘れずに持参してください。
ヴェネツィア市立博物館財団(Fondazione Musei Civici di Venezia)が定める公式料金は、一般35ユーロ、訪問日の30日以上前にオンラインで購入すれば30ユーロ、割引15ユーロです。割引の対象は6〜14歳の子ども、15〜25歳の学生、65歳以上、イタリア文化省の職員、Rolling VeniceカードまたはISIC(国際学生証)の所持者です。6歳未満の子ども、ヴェネツィア市の住民と出身者、障がいのある方と付き添い1名、公認観光ガイド、ICOM会員、MUVE Friend Cardの所持者は無料で入場できます。

ドゥカーレ宮殿のチケット比較:どれが誰に向いているか
現実的な選択肢は4つで、決め手になるのは「どれくらい前に予約するか」と「どこまで行列を我慢できるか」の2点です。
公式の30ユーロ券が最安ですが、条件は1か月以上前に予約することです。それより遅れると公式料金は35ユーロに戻り、その時点で公式窓口と再販サイトの価格差はなくなります。
Tiqetsの**「ドゥカーレ宮殿:ファストレーン入場」**は35ユーロからで、ハイシーズンと週末にこそ真価を発揮します。この時期、フルメント門(Porta del Frumento)の行列は何もしなくても40分を超えます。予約した時間枠にそのまま入場でき、チケット売り場に近づく必要すらありません。ため息橋とマルチャーナ図書館も含まれ、評価は8,751件のレビューで5点満点中4.6です。ただし返金不可なので、日程が確定してから買ってください。
日程がまだ固まっていないなら、24時間前までキャンセル無料の版が約37ユーロで売られています。列車が遅れて全額を失うリスクを、2ユーロで消せる計算です。
**「ドゥカーレ宮殿:秘密の旅程ガイド付きツアー+行列スキップ」**は40ユーロからで、ツアーの所要時間は約1時間。終了後は宮殿の残りを自分のペースで自由に回れます。ヴェネツィアが2回目の方、あるいは豪華な広間を見ても心が動かないという方にはこちらが正解です。ポッツィ(井戸牢)、秘密の書記局、拷問室、ピオンビ(鉛屋根の牢)まで入れるからです。評価は564件のレビューで4.5です。
**「ドゥカーレ宮殿&サン・マルコ大聖堂コンボ」**は76.50ユーロからで、サン・マルコ広場で最も面倒な段取りの問題——2つの行列、2つの予約システム、揃えなければならない2つの時間枠——をまとめて解決してくれます。午前中しか使えない方には価値があります。2日あるなら、別々に買うほうが安く済みます。なおTiqetsの商品名では「サン・マルコ大聖堂」と表記されますが、このサイトでいうサン・マルコ寺院と同じ建物です。
最後に、ミュージアムパスが一般50ユーロ、割引25ユーロで売られています。有効期間は6か月で、カ・レッツォーニコ、カ・ペーザロ、パラッツォ・モチェニーゴ、フォルトゥニー美術館、ムラーノ島のガラス博物館、ブラーノ島のレース博物館、自然史博物館など市立博物館11か所に入場でき、3館目から元が取れます。詳しい比較はパス・共通券のガイドにまとめています。
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館内の見どころ
見学ルートは一方通行で、ヴェネツィアの権力の論理そのままに進みます。まず栄華を見せ、次に、それに異を唱えた者がどこへ行き着いたかを見せる構成です。
- 中庭と巨人の階段(Scala dei Giganti)。 ヤコポ・サンソヴィーノ作のマルスとネプチューンの像が階段を見下ろします。総督はこの階段の上で総督帽を授けられました。
- 黄金の階段(Scala d'Oro)。 アレッサンドロ・ヴィットリアによる金箔のスタッコ装飾。「黄金の書(Libro d'Oro)」に記された貴族の家系だけが使うことを許された階段です。
- 大評議会の間(Sala del Maggior Consiglio)。 幅20メートル超の大広間で、ヤコポとドメニコ・ティントレットの《天国》が正面の壁を覆います。キャンバスに描かれた絵画としては世界最大級です。天井沿いには歴代総督の肖像が並びますが、1355年に陰謀の罪で斬首されたマリン・ファリエルの場所だけは黒い布で覆われています。
- コッレージョの間と控えの間(Anticollegio)。 パオロ・ヴェロネーゼの天井画と、ティントレットの神話画4点。外国の大使をわざと待たせた部屋で、装飾は相手の心を揺さぶるために選ばれました。
- 武器庫。 十人委員会が所有した甲冑、クロスボウ、火縄銃が4つの部屋に並びます。
- ため息橋と新牢獄。 橋を2回渡り、17世紀の独房が並ぶ廊下へ下りていきます。
途中で**ボッケ・ディ・レオーネ(獅子の口)**を探してみてください。石に刻まれた獅子の口の形をした投函口で、ヴェネツィア市民はここに匿名の密告状を投じました。ブッソラの間の脇にあるものには、当時の銘文がそのまま残っています。

秘密の旅程ツアーと「総督の隠れた宝」
少人数限定のガイド付きルートが2つあります。どちらも一般40ユーロ、割引20ユーロ、事前予約が必須で、所要時間は約1時間15分です。このチケットにはドゥカーレ宮殿、コッレール博物館、考古学博物館、マルチャーナ図書館の通常見学も含まれています。
**秘密の旅程ツアー(Itinerari Segreti)**は、ヴェネツィア共和国の実務が行われていた部屋を巡ります。ポッツィ、公証人の部屋、国家文書の棚が並ぶ秘密の書記局、拷問室、1756年にジャコモ・カサノバが脱獄したピオンビ、そしてティントレットが1566〜1567年に描いた絵画が残る審問官の間です。出発時刻はイタリア語が11:00と12:30、英語が10:00・11:30・13:00、フランス語が10:30と12:00で、日本語での催行はありません。2〜25名のグループで、参加は6歳以上です。
**総督の隠れた宝(I Tesori Nascosti del Doge)**は、より小規模であまり知られていないルートで、2〜10名限定です。フォスカーラのテラス、大きな鉄の金庫が並ぶ金庫の間(Sala dei Forzieri)、ティツィアーノが1523年に描いた《聖クリストフォロス》のフレスコ画、修復された総督の礼拝堂を訪ねます。出発時刻はイタリア語が13:00、英語が11:00と16:00、フランス語が14:30です。
どちらのルートも、歩行に不安のある方、閉所恐怖症や高所恐怖症の方、心臓に持病のある方には向きません。狭い木の階段を上り、窓のない天井の低い部屋をいくつも通ります。
いつ行くか:営業時間と空いている時間帯
営業時間。 4月1日〜10月31日は9:00〜19:00、11月1日〜3月31日は9:00〜18:00。最終入場は閉館の1時間前(夏期18:00、冬期17:00)で、各室は表示時刻の30分前から順に閉まり始めます。ぎりぎりに着くと、一番の見どころを駆け足で回ることになります。所要時間の目安は宮殿だけで2〜3時間なので、遅くとも閉館の3時間前には入場しておきたいところです。
夜間開館。 2026年5月1日(金)から9月26日(土)まで、毎週金曜と土曜は23:00まで開館し、最終入場は22:00です。これが1年で最高の時間帯です。団体客とクルーズ客はすでに帰った後で、照明に照らされた大評議会の間は、それだけで足を運ぶ価値があります。
避けるべき時間。 ガイド付きの団体は10:00〜13:00に到着します。ピークは5月下旬から9月で、イースターの週末、クリスマス、カーニバルの混雑がそれに続きます。開館直後の2時間か、16:00以降を選んでください。
写真。 水辺のファサードには午前中に日が当たります。中庭は正午前後が最も美しく、上から差し込む光が巨人の階段を、きつい影を作らずに浮かび上がらせます。
アックア・アルタ。 サン・マルコ広場は市内で最も低い場所にあり、真っ先に冠水します。アックア・アルタとは、秋から冬にかけてヴェネツィアを襲う高潮による浸水のことです。ドゥカーレ宮殿は開館していますが、たどり着くまでに仮設の歩道板の上を歩くことになるかもしれません。11月から1月にかけては、前日の夜に市の潮位予報 www.comune.venezia.it/it/content/centro-previsioni-e-segnalazioni-maree を確認し、長靴を用意してください。
賢い入り方
入場は水辺側のアーケードの下にある**フルメント門(Porta del Frumento)**からです。外から見える行列は、ほぼ間違いなくチケット売り場の列であって、セキュリティチェックの列ではありません。時間指定チケットを持っていれば専用レーンを使い、その行列の横を通り過ぎるだけで済みます。
混雑する日にチケットなしで着いてしまったら、広場の反対端、ナポレオン翼の下にあるコッレール博物館の窓口を試してください。同じサン・マルコ広場美術館共通券を売っていて、ほぼ常に前に並ぶ人が少ないです。
もう1つ。宮殿の外の路上で「優先入場」を売っている人は無視してください。優先入場は事前予約した時間枠としてしか存在せず、その場で買える追い越しレーンのようなものではありません。
節約のコツ
- 30日前までにオンラインで買う。 35ユーロが30ユーロになります。1人あたり5ユーロの節約で、失うものは何もありません。
- 支払う前に割引の条件を確認する。 14歳以下、25歳までの学生、65歳以上は15ユーロ。家族連れなら請求額が半分以下になります。
- 4か所すべてを使う。 コッレール博物館だけでもアントニオ・カノーヴァのコレクションと皇妃エリザベート(シシィ)の皇室の居室があり、その料金はもう払っています。
- 50ユーロのミュージアムパスは、市立博物館を3館以上回る予定がある場合にだけ価値があります。1か所だけの訪問なら不要です。
- ため息橋の別チケットは買わない。 すでに手元にあるものと重複します。
- 入市税は美術館のチケットではありません。 市が定めた日には、宿泊しない日帰り客が事前予約で5ユーロ、直前だと10ユーロを、cda.ve.itでのみ支払います。チケット販売サイトはこれを売っていませんし、売ることもできません。詳しくはヴェネツィア入市税のページをご覧ください。
入場のルール
リュックや大きなバッグはクロークに預けます。無料ですが、預けることは必須です。スーツケースやキャスター付きの荷物は持ち込み自体ができないので、駅から歩いてくる場合は先に荷物預かり所に預けてください。10名以上のグループはウィスパー(イヤホンガイド)の使用が義務で、1人1ユーロで借りられます。館内にはエレベーター、クローク、トイレ、おむつ交換台、カフェ、書店があります。
行き方
住所:Piazza San Marco 1, 30124 Venezia
- ヴァポレット(水上バス): サン・ザッカリア(San Zaccaria)(1・2・4.1・4.2・5.1・5.2番と深夜のN線)からリーヴァ・デリ・スキアヴォーニ沿いに徒歩3分、またはサン・マルコ・ヴァッラレッソ(San Marco-Vallaresso)(1・2番とN線)から徒歩4分です。料金とパスはヴァポレット(水上バス)のガイドで解説しています。ACTVはヴェネツィア市の公共交通事業者です。
- 徒歩: リアルト橋から「Per San Marco」の標識に従って10分、サンタ・ルチア駅から約35分、アカデミア橋を渡って8分。
- ピアッツァーレ・ロマから: ヴァポレット1番または2番でサン・ザッカリアまで。1番なら約40分かかります。マルコ・ポーロ空港からもクルーズターミナルからも動線はすべてここを通るので、宮殿は荷物を置いてから訪れる計画にしてください。荷物を持ったままでは入れません。
周辺の見どころ
- サン・マルコ寺院 — 30メートル先。宮殿の中庭からもドームが見えます。
- サン・マルコの鐘楼 — 徒歩2分。街の形を理解するには最短の方法です。
- ため息橋を外から — 徒歩1分、パーリア橋(Ponte della Paglia)から眺められます。
- ドゥカーレ宮殿の牢獄 — 新牢獄の建物には、リーヴァ・デリ・スキアヴォーニ側に独自の入口を持つ展示スペースもあります。
- フェニーチェ劇場 — カンポ・サン・ファンティン方面へ徒歩10分。

まとめると、ドゥカーレ宮殿のチケットはオンラインで早めに買うのが最も安く、1か所ではなく4つの博物館に入場でき、ため息橋はすでに料金に含まれています。追加で検討する価値があるのは、通常は非公開の部屋に入れる少人数限定のガイド付きルートだけです。









